発汗とカルシウム

全国的に梅雨が明け、夏本番!!

海や山、スポーツを楽しむ活動的な季節がやって来ました。

今年の夏は気象庁の3ヶ月予報によると、平年より暑くなる確率が高いとのことです。気温が高い上、体を動かす機会の多い夏は発汗量も多くなりますね。今回は「発汗とカルシウム」の関係についてお伝えします。

カルシウムで夏バテ対策しませんか?」でお伝えしていますが、汗をたくさんかくとミネラルバランスが崩れて夏バテの症状を引き起こす原因になります。

 

汗と血漿中のミネラル濃度

(引用:スポーツと栄養と食品「朝倉書店」 3.運動とミネラル:吉田宗弘P35表3.3)

ミネラル 汗中濃度(mM) 発汗量との関係 ※ 血漿中濃度(mM)
ナトリウム 30~120 139~146
塩素 10~100 101~109
カリウム 5~35 3.7~4.8
カルシウム 1~10 2.1~2.6
マグネシウム <2.0 0.5~1.0
 +:発汗量の増加とともに濃度が上昇 -:発汗量の増加とともに濃度が低下

 

上の表は汗と血漿中のミネラル濃度をまとめたものです。

汗の原液に含まれているミネラル類の濃度は血漿中濃度とほぼ同じですが、導管を通って発汗されるまでの間にナトリウムと塩素は導管にて再吸収されるので、汗中濃度は血漿中濃度より低くなります。しかし、カリウム、カルシウム、マグネシウムは再吸収されず水分のみが再吸収される(カリウムについては分泌もされる)ので、汗中濃度が血漿中濃度よりも高くなります。そのため、発汗量が多くなると体内のミネラル類が失われるだけでなく、そのバランスも崩れてしまうのです。

 

ここでカルシウムに注目してみましょう。

カルシウムは、導管で再吸収されないので発汗により血液中のカルシウム濃度は次第に低下していきます。血液中のカルシウムが不足すると、副甲状腺ホルモンが出て骨からカルシウムを取り出し血液中のカルシウム濃度を調整します。

大量の汗をかき、ミネラル分と水が補充されないと、血液中カルシウムの不足状態が続くため、骨からカルシウムが過剰に溶け出し、カルシウムが不足すると?でお伝えしているように骨粗鬆症や高血圧等を引き起こす可能性があるのです。ミネラル分不足により、夏場に筋肉が痙攣をおこすこともあります。

最近は、発汗時は水分だけでなく塩分の補給も大切であることが伝えられていますが、汗によって失われる他のミネラル分の補給も重要です。夏バテを防ぎ体調を整えるために、野菜や果物を摂ったりスポーツ飲料等を利用して、ミネラル分を補給するようにしましょう。

特にカルシウムは摂取量が不足していますので、効率よく補給するようにしましょう。

 

参考 : スポーツと栄養と食品 3.運動とミネラル(吉田宗弘) 「朝倉書店」